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CSS Nite 手を動かす前に考えておくこと-part1

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CSS Nite 手を動かす前に考えておくこと-part1

手を動かす前に考えておくこと

今回はCSSナイトに参加してきました。セッションは合計で6セッション。
一番目は株式会社サービシングの名村社長から。

業種特化しているが故の手を動かす前に考えておくこと

東京に本社を置く株式会社サービシングは、30人ほどのweb制作会社。
web制作会社ですが、不動産業界に特化していることが大きな特徴です。
不動産業界はこれまでIT化に遅れている傾向にありましたが、ここ数年でIT化が進んできました。最近ではユニークなサービスが続々と登場しており、注目されている業界の一つといえるでしょう。

<今回のメインテーマは5つ>
・企画をする前段階
・業種特価をしているからこそ求められる企画力
・業種特化だからこそ手を動かす前に工夫していること-うまくいったこと
・業種特化だからこそ手を動かす前に工夫していること-うまくいかなかったこと
・webサイト制作で手を動かす前に考えておくこと(まとめ)

まずは企画の前段階から
サービシングには不動産業界という強みがありますが、業種特化しているが故にプレッシャーを感じることが多いそうです。
サービシングがお客様に対してプレッシャーと感じていることとして、お客様側の期待値の大きさがあるようです。つまり“不動産に特化しているのだから詳しくて当然だろう”といったように、レベルの高いことを求められるのがプレッシャーとなるそうです。
そしてその期待に応える力がサービシングの考える“手を動かす前に考えること”のようです。

お客様の期待に応えることとしてサービシングが考えることとは
戦略の立案はもちろんですが、その前にマーケティングが必要です。
サービシングは戦略立案、マーケティング、企画、コンテンツの立案の大きく4つに分けて考えているそうです。

まずは戦略立案から
“お客様にお金の流れを伝えられるかを第一に考えて戦略立案をする。”
綺麗なデザインや仕様はもちろん重要ですが、それよりも如何にして商売に寄与していくかを第一に考えるべきだと考えているそうです。
お客様にお金の流れを伝えることができて初めてマーケティングに進むことができるんだとか。

マーケティング
マーケティングをする上で名村社長が重要と考えていること。
よく“マーケティングをする”ことに着眼点を置いている人が多いのに対して“マーケティングをした結果”に重きを置いているようです。

つまり、結果から何かを得ることを目的としてマーケティングをしているということでしょう。“マーケティングをすることの目的は何なのだろうかを常に考える”そうです。
そして“いつ・どこに・誰に・何を届ければいいのか”ということを定量的にするためにマーケティングを行っているようです。

マーケティングをした結果“いつ・どこに・誰に・何を届ければいいのか”が定量的に分かった後、企画に移るそうです。何故なら、結果に基づいているため“誰に・何を”届ければいいのか具体的に見えているからです。

企画
マーケティングの結果に基づいて行われる企画はより具体性が高い。そして更に見えるようにするためのフェーズが“企画”ということになる。
“いつ・どこに・誰に・何を届ければいいのか”をより明確にした後、コンテンツ制作に移る。

コンテンツ
コンテンツ制作も目的を持っているようです。
“具体的に考えられた“届けるもの”を“伝わる形”にしていくためにコンテンツを制作する必要があります。いきなりコンテンツは生まれるわけではなく“何のために必要なのか”を中心に考えている”そうです。

つまり、戦略立案とマーケティング・企画があってこそのコンテンツ制作ということでしょう。

“手を動かす前にコンテンツが必要。コンテンツ制作の手前には企画が必要、更に前にはマーケティング、更に前には戦略立案がないとそのコンテンツが上手くいくかいかないかの判断ができない。”

名村氏が“手を動かす前に考えること”を大きくまとめると2つ
・戦略の立案
・お客様の商売にとっての戦略立案ができるスキル

だそうです。

不動産業界に特化していることを強みとしているが、主に以下の5つを重視しているそうです。
・知識の収集
・知識の共有
・知識を積み重ねる
・チームビルド
・横展開対応(それ以外の業界にも対応できるように)

情報の収集
サービシングは“知識を収集”するにあたって四季報を取り入れているそうです。
なぜなら、日本の上場企業の会社が一体どういった戦略をもって、どういった仕事をもって、2年後3年後何をしようとしてお金を投資しようとしているのかを押さえておくと戦略立案につなげやすいからだそうです。

未だweb上にないコンテンツの準備をし始めているかもしれないため、四季報を取り入れることで各業界の動向を予測することができる点もメリットでしょう。
まだウェブになっていないものに競合は着手しているかもしれないとアンテナを張ることが重要なのかもしれませんね。

業種特化していることのメリット
ここで、業種特化していることで、他社の一歩先を見ることができるそうです。
(例)
“一昨年まで不動産業界は法律にうるさく、手続きは対面で行わなければいけなかったが去年、法律の改正が行われ、賃貸に関してはオンラインでできるようになりました。”
こういった情報は誰もが知っているわけではありません。業種に特化しているからこそ他社より一歩進んだ視点からものを見られるようになるそうです。
実際にアメリカの投資家達がこの業界に投資するようになり、数年後には日本でもメジャーになるのではないかと名村氏は予想しています。

このように、多角的な視点でものを見ることが戦略の立案に繋がっていくのでしょう。
知識の共有
業界知識の共有を社内で行う。
総会・月初会で社内の情報共有を行うそうです。
不動産業界でいえば2019年問題や価格の変動値など。

知識の積み重ね
業種を特化しているので一つの仕事をやって終わりにしていたのでは次に繋がらない。
つまり、以前お客様に聞いた内容が次のお客様に対して内容を説明できるようなものにしていけるようにしていかなければなりません。
そこで、既存クライアントとの案件で得られた情報のアップデートは常に行うよう心がけているそうです。

チームビルディング
ディレクター、エンジニア、デザイナー、それぞれに不動産業界に詳しいメンバーを配置しているそうです。クライアントとの対話によってほかの知識につながり、それが線となり他の業界にも活用できるそうです。

業種特化しているが故に上手くいったこと・失敗したこと

“ナレッジが積み重なっていくと見積もりを超えた判断材料になっていった。そして超大手の代理店やSierと互角に戦えるまでに成長した。業務フローといったものに対しての改善も行うことができた。”

例えば、マンションディベロッパー業界の場合、A者の企画のために調べたことが他の会社の提案に繋がったりする。
その他にも業界の共通フォーマットの仕様変更のようなものがあるが、そういった情報のキャッチが早いことで信頼を得た結果、受注に繋がったりと、特化していることで成功したことはたくさんあるようです。

ナレッジマネジメントで重視していること
自分が知識を使えるようにする。
つまり、経験を生かすことが大事なようです。
“以前やっていた仕事ではなく他の仕事に変わったとき、多くの人は以前やったことを無駄に捉えてしまいがちですが、昔の経験を上手く使えるかどうかは自分の考え方次第”
実は名村さんはwebディレクターの前、声優をしていたそうです。やはり、こういった経験がディレクションに繋がったのかもしれません。

大手代理店・Sierとも互角に戦える
時には大手代理店やSier企業と協同でクライアントに対してつなぎこみを行うこともあるそうです。規模的には大きな会社ではありませんが、業種特化しているが故に大手代理店と互角に戦えるケースもあるそうです。

(例) クライアントが大企業の場合
クライアントの会社の基幹システムに関しては、個人情報を多く取り扱っているので、セキュリティ面が強くなければならなりません。
そういった大規模なシステム面での開発・保守点検は大手の代理店やSier関係の会社が行うようです。

しかしここで、クライアントが不動産業界である時がチャンスなようです。
こういったとき、大手代理店にはない“業界のノウハウ”が活きるようです。どういうことかといいますと、大手代理店に対して“主導権を握ることができる”そうです。
つまり業界特化しているが故に、クライアント側の業務フローなどに精通しているため、大企業に対して優位に戦えるのです。そして、大手代理店・Sier企業に対して主導権り、ディレクションをとることもできるようになります。

失敗談
今回のセミナーでは失敗談に関して詳しく発言していませんでしたが、クライアントのハードルを上げすぎると期待値が大きくなりすぎてしまう点は注意が必要とのことでした。
サービスを期待しすぎるクライアントへの対応に関しては、業界について常に勉強し、何を聞かれても答えられるようにしておく以外に方法はないようです。

まとめ

・自分たちが何を求められているかを知る
・制作以外に求められているメリットを知り、それを体現する
・クライアントの仕事に興味を持つ
・クライアントの仕事・業界の一員となる
・クライアントの仕事を好きになる

転職サイトのリニューアルやバックボーンのシステム開発を手がけるサービシングですが、名村さんは下のようなことを大切にしているそうです。
・他の業種がクライアントの場合であっても業界の動きを調べて、どのような戦略をとっているのかを考え、それに対して何ができるのかを前提に考える。
・掘り下げて考えて得られた戦略からUIをどうするのか、どういったユーザー体験を与えていけばいいのか考える癖をつけていくこと
結論、名村さんがいう“手を動かす前に考えること”とは、webサイトを作ることそのものをメインに考えるのではなく、これからプロモーションしていく業界に対していかにして情報を収集し、共有していくかということなのではないでしょうか。

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