意外と知らないアクセス解析

コホート分析とは?

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コホート分析とは、googleアナリティクス独自のものではなく、古くから用いられている手法の一つです。ざっくり説明すると、何かの条件でユーザーをグループに分け、グループごとにどのような行動の変化があるのかを分析することです。

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コホート分析とは??また、なぜ重要なのか

通販サイトの場合であれば、季節ごとに異なる商材を扱っていることでしょう。しかし、同じサイトに訪れるユーザーであっても季節が違えば興味・関心は異なるはずです。そこで、獲得したユーザーを春夏秋冬の4つのグループに分け、それぞれのグループがどのような行動をとるのか追いかけます。そうすることで、時間の経過と各グループがどのようにサイトへ定着するのかを深く分析できるようになります。それだけではなく、それぞれの興味に応じて、どのようにユーザーを維持できているか理解することができるようになります。

このようにコホート分析とは、特定の集団を幾つかのグループ(季節・年齢・時代・世代など)に分類し、それぞれの行動変化と定着率を分析する手法のことを指します。古くから用いられてきた手法ですが、Googleアナリティクス上ではリピーターを獲得する上で非常に有効とされています。Googleアナリティクス上では、特定の日からセッションを開始したユーザーなどを一つのグループとして、その後何割が再訪したのか、そしてその後何割がコンバージョンに至ったのかなどを分析するために用いられます。そこで今回は、アクセス解析の中でもユーザー維持のチェックに欠かせない“コホート分析”について解説したいと思います。

コホート分析でできることとは

① 訪問したユーザーとその後の再訪率の把握
例えば、特定の日にセッションがあったユーザーを一つのグループとして、何割が再度訪問したのかを分析するとしましょう。Googleアナリティクスのコホート分析では、セッションがあった日から特定の期間のユーザー行動を指標ごとに分析することができるのです。
初回訪問からの再訪率が低ければ施策内容に問題があったと予想することができます。

② キャンペーン経由でランディングしたユーザーのその後の再訪と、行動状況の把握
キャンペーン経由で来たユーザーについて考えてみましょう。期間限定キャンペーンなどを実施すると、ユーザーが増えることも考えられますが、一時的な集客に終わってしまう場合も考えられます。また、キャンペーンを実施したとしても、どれだけの確率でリピーターになるのかを計測するのは中々難しかったりします。
このような場合、コホート分析を利用すれば、一定期間のキャンペーン経由で来たユーザーの行動を追うことができます。
つまり、キャンペーンの効果を見極めることができるのです。これらの分析結果は初回訪問の数値を基準に、%または数値で表されます。
また、コホート分析により得られた結果からユーザーの行動を追うことで、特定のユーザー層に対して、その後の行動をある程度予測することもできます。

アナリティクスでコホート分析を行う方法

まず、左側メニュー「ユーザー」の中に、「コホート分析ベータ版」という項目が確認できます。

クリックすると下の画面が表示されます。

写真2の赤枠部分は、過去7日間に初めて訪問したユーザー数を表しています。指標に関しては下記のプルダウンから設定が行えます。

ユーザー維持率はデフォルトで設定されていますが、その他にも下の項目を指標とすることもできます。

・セッション
・セッション時間
・トランザクション数
・ページビュー数
・ユーザー数
・収益
・目標の完了数

コホートのサイズや期間に関しては日別・週別・月別の3種類から選択していく形式となっています。やり方としては、ユーザーが最初に訪問した日でグループ化し、その後の変化を日別、週別、月別で把握するようになっています。「ユーザー維持率」や「収益」を指標とし、ユーザーの動向を探っていきましょう。

コホート分析をマーケティングに活用していくにあたって

キャンペーン実施時などに、作成したコンテンツがユーザー属性とマッチしているか否かを判断する上でコホート分析が有効とされています。それでは実例を元にコホート分析の効果測定について説明します。
縦軸は訪問ユーザー数を表し、横軸は訪問したユーザーの再訪率を表しています。

上の表では、2017/12/9に訪問したユーザー数は全体で530人となっています。翌日のユーザー再訪率は6.23%を記録しており、7日間で最も高い数値であることが分かります。
一方、2017/12/8を見ていただければ分かるように、再訪率は3.89%を記録しています。上の表から分かるように、コホート分析を利用すればキャンペーン経由で来たユーザーがどれくらいの確立でリピーターになるのか計測することが容易になるのです。

今回はキャンペーン実施時を例としてあげましたが、他にも特集ページの公開時や、既存ページのリニューアル時などの効果測定に用いられます。このように、ホームページにランディングしたユーザーがどのくらい定着しているのかを可視化するためにコホート分析が用いられます。

まとめ

コホート分析について解説しました。コホート分析の長所についてまとめると、獲得したユーザーがその後どうなったかを数値で把握することができる点にあります。
特に、短期間で実施するキャンペーンの効果に関しては効果を測定するのが難しいとされています。このような場合にコホート分析を用いることで、キャンペーン経由で来たユーザーのその後の動きまで追うことができるので、キャンペーンの効果があったか否かを測定する際に有効であるといえるでしょう。
しかしながら、コホート分析だけでは明確にすることができない点が少なくないのが現状です。課題が視覚的に分かるのが長所ですが、あくまでも課題を見つけるための機会として利用しましょう。
まずは課題発見のきっかけを見つける一つの手段として分析することでユーザーへの理解がよりいっそう深まることでしょう。

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